やる気が湧かないときは「拳」で!という話。~札幌心療内科コラム

勉強しなきゃ。
仕事を始めなきゃ。
運動もしなきゃ。
そう思っているのに、なぜか体が動かない。
そんな日ってありますよね。
「よし、やるぞ!」
と思って机に座ったのに、気づけばスマホを触っている。
メールを確認して。
ニュースを見て。
「まぁコーヒーでも飲んでからにするか。」
となってしまう。
人間って、本当にやる気に左右される生き物なんだなと思います。
さて、そんなときに面白い研究があります。
シンガポール国立大学の研究では、
被験者に物をしっかり握らせる実験を行ったところ、
握るという動作によって困難な課題に粘り強く取り組みやすくなることが示されました。
また、力強く拳を握るような動作は、
身体を「行動モード」に切り替える働きがあるとも考えられています。
つまり、
「やる気が出たから握る。」
ではなく、
「握るからやる気が出やすくなる。」
ということです。
人間は、心が体を動かすだけではありません。
体もまた、心に影響を与えています。
だから、やる気が出ないときほど、
まずはグッと拳を握ってみる。
たったそれだけでも、行動のスイッチが入りやすくなるかもしれません。
もちろん、拳を握っただけで急に天才になるわけではありません。
でも、最初の一歩を踏み出すきっかけにはなります。
心理学でも、
身体の動きが感情や意欲に影響を与えることは数多く報告されています。
姿勢を変える。
表情を変える。
呼吸を変える。
そして拳を握る。
どれも、「心が変わるまで待つ」のではなく、
「体から先に変えてしまう」という発想です。
やる気というのは、待っていてもなかなか来ません。
意外と、動き始めたあとに追いかけてくるものです。
もし今日、
「どうしてもやる気が出ない。」
そんな日があったら、まずは一度だけ、拳をギュッと握ってみてください。
その小さな動作が、大きな一歩につながるかもしれません。
何にせよ、心を動かしたいなら、まずは体を少し動かしてみることが大切なんだなと思いつつ、ここまで読んでくださって、本当にありがとうございました。
(完)



