ドパガキという名称について思うこと。~札幌心療内科コラム

最近、「ドパガキ」という言葉を見かけることがあります。
ドーパミンが大量に出るコンテンツばかり見ている人を指す言葉で、
ショート動画を延々と見たり、
ゲームや刺激の強いコンテンツを次々と見たり、
それに慣れてしまって常に刺激を追い求めて
集中力が続かなくなる若年層を揶揄する意味で使われることが多いようです。
そしてそれを見て、
「最近の若者はダメだ」
とか
「昔の人はもっと真面目だった」
と言う人もいます。
でも個人的には、ちょっと違うんじゃないかなと思うんです。
というのも、
もし昔の人にショート動画があったら、
普通に見ていたと思うからです。
だって面白いんですもん。
人間はもともと刺激が好きです。
面白い話があれば聞きたいし、
楽しい遊びがあればやりたいし、
気持ちよくなれるものがあれば飛びつきます。
これは若者だけではありません。
大人だって同じです。
ネットニュースを延々と見たり、SNSを何度も開いたり、動画を流し続けたりする人はたくさんいます。
つまり「ドパガキ」という言葉は若者を笑う言葉ではありますが、本当は現代人全体に刺さる言葉でもあるんです。
大切なのは、刺激を全部禁止することではありません。
ショート動画もゲームも楽しいですし、息抜きとして使うなら問題ありません。
ただ、それしか楽しめなくなると危険です。
ただし、
だからといって無制限に刺激を追い続けていいかというと、
それも違います。
刺激的なコンテンツにばかり触れていると
普通の刺激では満足しにくくなってしまうことがあります。
すると、
5秒で笑える動画。
10秒で驚ける動画。
そんなものばかり求めるようになってしまう。
これは少しもったいないと思いませんか。
なぜなら人生には、
ゆっくり味わうことで面白くなるものがたくさんあるからです。
小説もそう。
映画もそう。
仕事もそう。
恋愛もそう。
誰かとの会話。
ぼんやり考える時間。
そういうものを取り戻せるかどうかが、これからの時代はかなり大事なんじゃないかと思います。
最初は退屈でも、時間をかけることで面白くなっていくものがある。
大切なのは、付き合い方を考えることです。
ショート動画を見るのもいい。
SNSを見るのもいい。
ゲームをするのもいい。
でも、それだけにならないこと。
刺激の強いものと、
じっくり味わうもの。
両方を持っておくこと。
それが一番大事なんじゃないかと思います。
結局のところ、
ドパガキという言葉で若者を笑う人も、
スマホでショート動画を見ていたりしますからね。
人間みんな、思ったより刺激に弱い生き物なのです。
今回の話、何か少しでも参考になることがあれば幸いです。
ここまで読んでくださって、本当にありがとうございました。
(完)



