幼馴染を好きになるとか、心理学的にありえないよ、という話。~札幌心療内科コラム

よくマンガやゲームでは

「幼馴染(おさななじみ)と結ばれる」

みたいな展開がよく描かれます。

昔からずっと好きだった、みたいな。

燃えますね。
自分も憧れます。これ。

しかしこれ、心理学的には、ほぼありえません。

心理学では「ウェスターマーク効果」というものがあります。

一言で言うと、
「長く生活を一緒にしていると、相手にたいして恋愛的な気持ちを抱きづらくなる」
というものです。

これ、「異性の兄妹」みたいな状況で、より顕著ですね。

兄妹姉妹がいる方は、それらにたいして、恋愛的な気持ちを抱く……なんて、想像するだけで「ありえない」と思うのではないでしょうか。

これは、近親婚によって遺伝子的に弱い子供が生まれ得るのを避けるため…いえ、そもそも

「近親者に恋愛的な気持ちを抱き、子供を作ってしまうような遺伝子は、結果的に生き残ってこなかった」

からこそ、今の我々は、近親者にそういう気持ちを抱きづらくなっている、と考えられるわけです。

でまぁ、おさななじみは、別に近親者ではないワケですが、生活が近いということはその可能性が一定数ありえるため、同様に異性的な気持ちを抱きにくい、ということになります。

ちなみにかのフロイト先生は、

「男の子は母親に性的な感情を抱き、父親を憎むようになる」

という、いわゆる「エディプス・コンプレックス」という心理を提唱しましたが、これはその後、ほぼ否定されています。

そんなワケないだろう、と。

幼馴染や兄弟姉妹ですら、恋愛的な感情が出ないわけですからね。母親とか、なおさらありえない、というわけです。

で、です。

このウェスターマーク効果。
これって意外に、大人になった我々も、同様の働きを起こし得るんじゃないか、と思っています。

すなわち、夫婦や恋人などと、あまりに一緒に過ごしすぎると、その本能が働いてしまうリスクは十分にあるのではないかと。

よって同棲や同居が続き

「あれ、なんか燃えなくなってきたな」

と思っていたら要注意。

その場合は、できるかぎり寝室を分けたり、当然のように全裸で過ごしたり、みたいなのは避けていくべのかもしれません。

もし相手がだらしないカッコをしていたら

「ウェスターマーク効果って知ってる?」

というトークから始めていくといいかもしれません。
燃える関係が続いていくことを、心から願っています。