みんなに好かれようとする人へ。~札幌心療内科コラム

◆ 全員から「いいね」をもらおうとすると、心が破産する話。

あなたは今、自分の周りにいるすべての人に対して「いい人」であろうとして、毎日クタクタに疲れていませんか?

誰からも嫌われたくないという気持ちは自然なものですが、実はこの「全方位にいい顔をする」という生き方こそが、
私たちのメンタルを最も激しく削り取る罠になってしまいます。

なぜ、すべての人に好かれようとすることで不幸になってしまうのか、
そしてどのように心の境界線を引けばラクになれるのか、心理学的な視点から紐解いてみましょう。

◆ 「みんな」という存在しない幻を追いかけるリスク

心理学において、すべての人に承認されようとする過度な欲求は、
自分の本当の感情や価値観を押し殺してしまう原因になると言われています。

他人の顔色ばかりを伺い、相手の期待に合わせるように自分の行動や発言のルールを決めていると、
脳は常に「他人の人生」を生きている状態になり、強いストレスを感じ続けます。

どれだけ努力して全員に合わせても、人間の価値観は千差万別ですから、100人中100人に好かれることは物理的に不可能なのです。

つまり、「みんなに好かれようとする」というのは、
「絶対に達成できないゴールに向かって、自分のエネルギーを浪費し続ける」ことと同じなのです。
これでは、どれだけ時間があっても心がすり減って、不幸を感じてしまうのも無理はありません。

人間関係において本当に大切なのは、すべての人にエネルギーを均等に配ることではなく、
自分にとって本当に大切な人とそれ以外の人との間に、健康的な「境界線」を引くことです。

◆ 限られたエネルギーは、大切な人のために使う

私たちの時間も、脳のキャパシティも、誰かを想うエネルギーも、すべて有限です。

どうでもいい人や、あなたを大切にしてくれない人にまでいい顔をするために、
その貴重なエネルギーを浪費する必要はまったくありません。

心理的柔軟性を高く保ち、日々を心地よく生きるためのコツは、人間関係の選択と集中です。

  • 「嫌われてもいい」と思って、日々を過ごす
    ⇒あなたの人生に深く関わらない人や、理不尽な要求をしてくる人からの評価は、思い切って手放してみる。
  • 大好きな人のためにエネルギーを全振りする
    ⇒家族や本当に信頼できる友人、自分の推しなど、一緒にいて心から「楽しい」「心地よい」と思える人との時間に、自分の最高の笑顔や優しさを注ぎ込む。

他人の目を気にして自分を制するのをやめること、もっと自分に素直になってみることが何より大事ですよ。

今回の話、何か少しでも参考になることがあれば幸いです。
ここまで読んでくださって、本当にありがとうございました。

(完)