どうしてもダルいときは『10分』でいいという話。~札幌心療内科コラム


仕事や家事、勉強に取りかかろうとしても、
「なんだか体が重くてやる気が出ない」と感じる日ってありますよね。

そんなとき、無理に「一日中がんばろう」と高い目標を掲げると、そのプレッシャーに押しつぶされて余計に動けなくなってしまいます。

心がエネルギー切れを起こしているときは、時間の捉え方をガラリと変えてみるのがおすすめです。
今回は、ダルい日を乗り切り、自然と行動力を取り戻すための心理テクニックについて解説します。

心理学的に、人間が「ダルい」と感じる大きな原因の一つに、
脳が先のタスクを想像して勝手に疲弊している状態(認知の過負荷)が挙げられます。

「これから何時間も仕事をしなければならない」と大きな単位で考えてしまうと、
脳はそれを莫大なコストと判断し、防衛反応として「めんどくさい、やりたくない」という信号を出します。

つまり、あなたが怠け者だから動けないのではなく、時間の枠組みが大きすぎるから脳がフリーズしているだけなのです。

そこでおすすめなのが、時間を細切れにして思考をリセットする方法です。

  • 心理的ハードルを下げる:1時間や1日という単位ではなく、「とりあえず次の10分間だけ」と考えます。
  • 行動の選択を極小にする:絶対に失敗しようがない超スモールステップを設定する。

「10分だけでいい」と思えば、脳は余計なエネルギーを使わずに済むため、重かった腰をすんなりと上げることができるようになります。

なぜこの方法が有効かというと、行動心理学における「作業興奮」が関係しているからです。
人間は、行動を起こすからやる気が出るのであって、やる気が出るのを待っていても行動は起こせません。

小さくても「自分で決めて実行できた」という達成感が、脳内を刺激して生活にメリハリを作ってくれるのです。

10分だけやってみて、それでも本当にダルければ、そこで一度やめて休んでも構いません。
しかし不思議なことに、最初の10分を動いてしまうと、
脳のエンジンがかかって「ついでにこれもやってみようかな」と自然と次の行動に繋がりやすくなるものです。

ぜひお試しを。

今回の話、何か少しでも参考になることがあれば幸いです。
ここまで読んでくださって、本当にありがとうございました。
(完)