忍耐強いからといって、いいとは限らないという話。~札幌心療内科コラム

科学ジャーナリストのジョナサン・ワイナーが書いた「フィンチのくちばし」という書籍があります。
フィンチとは鳥の一種。
このフィンチには「忍耐強いほど生存確率が低くなる」、
結果、忍耐強くない個体ほど生き残りやすくなっていく、という傾向があります。
これを聞いて
「あれ、逆じゃない?」
「忍耐強い方が生き残りやすいんじゃない?」
と思いますよね。
しかし、事実はそうではありません。
忍耐強いフィンチは、エサがあまり捕れなかったり、生活しづらい場所で、あえて「頑張って」しまいます。
その結果、生き残りにくくなってしまうのです。
逆に忍耐強くないフィンチは、ちょっとだけ生活してエサが捕れなかったり「ここちょっと過酷かも」と思うと、
すぐに生息場所を変えてしまいます。
結果的に、生き残りやすくなる、というわけです。
これ、面白いと思いませんでしょうか。
実際に人間には「石の上にも三年」という言葉もあります。
とにかく耐えることが大切、という話です。
これ、間違ってる話ではないのですが、「常に正しいか」という疑問です。
そもそも環境というのは、恐ろしい勢いで変わっていきます。
特に現代は、ネットや技術の発達で、数年も経てば環境は激変しています。
そんなときに、ある技術に「石の上に三年」と頑張っていては、時代に取り残されてしまうリスクもあります。
またそれこそ、ネガティブな環境だと思っても、ヘタに忍耐強くそこに居続けようとすることによって、体調を崩してしまったり、うつになってしまうリスクもあります。
ですので、いい意味で、あなたが「ここはちょっと厳しいかも」と思ったり、または「こっちの方がやってみたいかも」と思うのなら、そのときは思い切って転職や、環境を変えてみるのもアリなのです。
あなたの直感を、ぜひ大切にしてみてください。
(完)



